はじめましょう!スマート・ファイリング

こどもが自分で整理・おもいで保存 社会福祉法人やまぶき会 ひのはら保育園での事例

東京都西多摩郡檜原村にある「ひのはら保育園」は、モンテッソーリ教育に基づいて、子供自ら選ぶことから育つ「自主性」、出来たという「達成感」を毎日繰り返すことによって、「自分の生きる力」で自分を形成していく環境の実現を目指している保育園です。新しい園舎は、運用し始めて1年半程度。地元の木材をふんだんに使った建物は、木のぬくもりとフィトンチッドの香りに包まれて、あたらしいのに懐かしさと安心感をあたえてくれる、理想的な園舎です。
この保育園で、ササの素材のものが4個、ベニバナの素材のものが8個のファイルボックスをトライアルで使ってもらいました。
日頃の活動の一環として、ボックスは園児の整理箱として、すっかり根付き、園舎の「おへや」の風景にも、すっかり溶け込んでいました。
自分の制作したものは、自分のボックスに納める。自分で運んできたボックスを自分のちいさな手で蓋を開けて、個別フォルダーを引き出して、描いたものはまたフォルダーに納めて、きちんとボックスの蓋を閉めて、また自分でボックスの置き場所に戻す。園児は、自慢げに広げて見せたり、「このはこは、ちょっとぬれてもだいじょうぶなんだよ!」と、先生から伝えられたことを教えてくれたり。

ここは「おへや」です

自分専用のボックス

画用紙を机に広げて制作

かたづけて、先生にほうこくしたら、

元の置き場にじぶんで運んで戻します。

ほら、こうやって挟んであるんだよ!

毎日の活動の中で生まれた創造物は、あんしんできるボックスの中で守られ、そして卒園時には、その箱のまま家庭で保存されていくのでしょう。湿気に強く、箱の強度も長く続くから、きっと成人して自分の家から巣立つときに、親御さんに「あなたの思い出よ」と手渡されることと思います。中には、色褪せずに、昔のままの制作物。その感動はいかほどなのでしょう。想像するだけでうれしい気持ちになりますね。