資料の保全・容器について

中性紙保存箱の制作

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中性紙保存箱に収納することによって収蔵庫の環境をコントロールするのが難しい場合、小さな環境(micro-environment)を作り、劣化損傷の影響を大幅に抑制できる経済的な方法です。空調が整った収蔵庫ならば、より制御された保存環境を作ることが出来ます。

  • 不適当な取扱いから資料を守ります。資料が書架で斜めになったまま変形したり、雑多な資料の一部が飛び出したり、破れたりといったことを防ぎます。
  • 空気中の汚染物質から資料を守ります。硫黄酸化物や窒素酸化物は代表的な汚染物質です。また塵埃は、資料が汚れるだけでなく微生物の栄養分ともなります。
  • 急激な温湿度変化から資料を守ります。資料にとって温湿度の変化は大敵です。外部環境から守る緩衝材(急激な変化を和らげる素材)の働きをします。
  • 光から資料を守ります。特に紫外線の影響によって変色等の様々な劣化が引き起こされます。
  • 事故から資料を守ります。地震などによる落下の衝撃を和らげ、飛び出しなどの物理的な損傷を軽減します。

エンキャプスレーション

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【現在稼働見合わせ中:貴重資料保存袋使用の収納方法をおすすめしております。】
1枚ものの歴史資料を保存する方法として、1970年代初め頃から従来のラミネ-ション法やパウチといった、接着剤や熱を使う元に戻らない方法に代わり、保存性の高いポリエステルフィルムで資料を両側から挟んで、周囲を両面テープで留める方法が急速に普及しました。1980年代になると、ポリエステルフィルムを超音波で溶接する機械が開発され、より安全かつ迅速に作業を行うことが出来るようになりました。
この方法は製本やファイリング、折込みなどの保存形態にも対応が可能で、ポスター、大判絵図、新聞、写真の保存などの簡便な方法として定着しています。またオリジナル資料に手を加えることなく物理的強度を高めることが可能であり、シーリングされたフィルムの1辺を切り落とせばいつでも元の状態の資料を取り出すことが出来ます。またガス遮断性も高く、大気中の汚染物質から史料を守り、温湿度変化に対して緩やかに気密性を保持します。酸性資料を封入する際には脱酸性化処理を行った後に封入することによって脱酸性化の効果を高めます。