ご質問にお答えします
デジタル化に関する質問
■実物保存のほかにも、電子メディアなどに移し変えることで保存される資料もあると思いますが、それについては、どのように考えていますか?
TRCCでも電子メディアを現物の修復と平行して作成しております。オリジナル〈現物〉の保存と媒体変換によるデジタル化は、「保存」を考える上で友好な関係になってきました。ですので「オリジナルの保存 vsデジタル化」という土俵以外で、「オリジナルの保存&デジタル化」という土俵を作ることが可能となっています。
所有者の意志次第で、どちらの「土俵」を選ぶことできます。TRCCのデジタル化は後者の「オリジナルの保存&デジタル化」です。デジタルでの利用を図ることで、オリジナルへの修復を最小限に止めることが可能になります。デジタルの利用は永久ではなく一時的であると考えた方が利口です。時代が変われば技術も変わり形式も機器も変化していきます。デジタルの形式を時代に合わせて変換することをマイグレーションと言いますが、これも費用がかかりますし、その時代の中ではすでに陳腐なデータになっているかもしれません。オリジナルを保持していれば、その時代その時代で媒体変換はいつでも可能です。3次元的な活用も、もしかしたら 4次元的な活用も可能かもしれません。
■TRCCでは紙媒体だけでなく、電子資料の修復もできますか?
今のところ、クラッシュに対するサルベージ業務や電子媒体に記憶されたデジタルデータに対する修復は、行なっておりません。